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こんにちは、ゆうぴん(@yu_pin1984)です。
今回の記事ではソフトバンクグループ第56回無担保社債(円建)を取り上げています。
※9月6日に利率が確定しましたので、記事に加筆・修正を行っています。
2019日9月9日から申込開始で、利率は現段階で1.2~1.8%(仮条件)となっています。
利率は1.38%に確定しました。
ちなみに前回のソフトバンクグループの社債は利率1.64%でした。
発行総額は5,000億円で国内債券市場で過去最大規模となっておりましたが、なんと即日完売という人気ぶりでした。
低金利にあるこのご時世ですから円建てで利率1.38%と聞くと魅力的に感じる方も多いのではないでしょうか?
利率以外の概要やリスクについて整理してみましたのでぜひ参考にしてください!
社債の発行条件
まずは発行条件の確認です。
- 利率
1.2~1.8%(仮条件)1.38%(確定) - 利払日 毎年3月20日と9月20日
- 償還期限 2026年9月17日 (7年)
- 申込単位 100万円
- 申込期間 2019年9月9日~9月19日
今回の発行総額は4,000億円です。
日本国内で過去最大規模だった前回と比べると1,000億円少なくなっています。
購入方法と手数料
続いて購入方法についてです。
今回のソフトバンクグループの社債は複数の証券会社で取り扱われています。
ネット証券ではSBI証券、マネックス証券から購入可能です。
(楽天証券では取り扱いがありません)
SBI証券の場合、トップページから「債券」→「円建債券」→「新発債券」と進んでいけばOKです。(下記画像参照)
そして購入手数料ですが、社債のため無料です。
リターンと税金
債券投資のメリットは投資した時点で成果が確定することです。
[過去記事参照]
それでは今回のソフトバンクグループの社債のリターンを確認してみましょう!
利率は1.38%のため100万円購入した場合の利金は1年あたり13,800円です。
利払いは年に2回ありますので1回あたりは6,900円です。
しかし社債の利金は受取時に20.315%の源泉税が控除されてしまいます。
そのため実際に受け取ることができる利金は年間で10,998円となります。
償還期限まで7年ありますのでトータルリターンは税引後で約77,000円です。
投資にリスクは付きものです。
ということでソフトバンクグループの社債のリスクを確認しましょう。
破綻リスク
無担保社債となっていますので、ソフトバンクグループが経営破綻した場合には額面の保証がありません。
ちなみに現在の社債市場では無担保での発行が主流となっているため、それ自体は珍しくありません。
ではもしソフトバンクグループが経営破綻した場合どうなるのか?
過去の事例を見てみましょう。
[過去の経営破綻時の社債弁済率]
・日本航空(JAL) 12.5%
・マイカル 30%
・エルピーダメモリ 17.4%
弁済率とは「額面に対して何%戻ってきたのか」という割合のことです。
日本航空の場合、仮に100万円投資していたら12.5万円しか戻ってこなかったということになります。
過去の事例では弁済率が10~30%ぐらいだったということが分かります。
以前の記事で取り上げた米国債と違い、社債は一企業が発行している債券のため破綻リスクは高くなりますのでその点は注意が必要です。
ソフトバンクグループの格付
債券の安全性を見る上で参考になるものとして格付情報があります。
ソフトバンクグループの長期債の格付は同社のHPで確認することができます。
(ソフトバンクグループHP・格付情報)
2019年8月7日時点の長期債の格付とその定義は次の通りです。
日本格付研究所 A−
債務履行の確実性は高い
S&P BB+
他の「投機的」格付けに比べて当該債務が不履行になる蓋然性は低いが、債務者は高い不確実性や、事業環境、金融情勢、または経済状況の悪化に対する脆弱性を有しており、状況によっては当該金融債務を履行する能力が不十分となる可能性がある。
ムーディーズ Ba1
投機的と判断され、相当の信用リスクがある債務に対する格付。
ざっくり要約すると
「経営破綻のリスクは多少ありますよ」
という感じでしょうか。
最後に今回発行されるソフトバンクグループの社債を投資するのに向いている方を整理してみました。
定期預金よりも利回りが良いものに投資したい
住信SBIネット銀行の現在の定期預金金利は0.02%(※)です。
利率が良いとされているネット銀行でもこの利率です。
※キャンペーンを除く
それに対してソフトバンクグループの社債は利回り1.38%です。
その差は1%以上もあります。
株や投資信託のように元本が変動するのは嫌だ
社債も中途売却の場合は額面を下回る可能性がありますが、中途売却せずに償還期限を迎えれば額面が戻ってきます。
為替の変動リスクは取りたくない
今回のソフトバンクグループの社債は円建てのため為替変動リスクがありません。
それに対して米国債の場合はドル建てで見ると償還時に額面が戻ってくるというのは同じですが、為替の変動により円ベースで見た場合に額面割れする可能性があります。
今回は以上です。
ソフトバンクグループの社債を買うべきかどうか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。