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この記事では米国ETFであるEWMに関する情報をまとめています。
EWMはマレーシアの株式市場を投資対象とした米国のETFで、 SBI証券や楽天証券から購入することができます。
まずはEWMの概要を紹介します。
EWMを簡単に説明するとマレーシアの株式市場に幅広く投資することができる米国のETFです。
EWMの基本情報
- ティッカー EWM
- ファンド名 iシェアーズMSCIマレーシアETF
- 株価 27.92ドル
- 配当利回り 1.95%
- 経費率 0.51%
- 純資産残高 3.1億ドル(約310億円)
- 構成銘柄 38銘柄
※情報は2021年4月23日時点のものです
ベンチマークはMSCI マレーシア・インデックスです。
特徴としては・・・
- マレーシアの株式市場の時価総額85%をカバー
- 投資対象はマレーシアの大型株と中型株
次に「そもそもマレーシアってどんな国なのか?」ということを確認していきます。
首都 クアラルンプール
面積 33万㎡(日本の0.87倍)
言語 マレー語
通貨 リンギット
宗教 イスラム教(約60%) 仏教(約20%)
マレーシアの人口は3,200万人です。
日本の4分の1ぐらいということですね。
世界の人口ランキングでは40位ぐらいに位置しています。
先進国の中で人口が近い国としてはカナダ(3,700万人)があります。
下記はマレーシアの人口推移のグラフです。
人口は右肩上がりで推移してきており、5年後には3,500万人、2050年には4,000万人という予測が出ています。
経済面から見た人口の特徴としては労働力人口が約1,500万人で経済規模に対して不足しているという点が挙げられます。
不足する労働力は他国に頼らざるを得ないため、外国人労働者が非常に多く働いています。
外国人労働者の数は合法・非合法合わせて400万人ぐらいいると言われています。
つまりマレーシアの労働者は4~5人に1人が外国人ということになります。
マレーシア経済を語る上で外せない点としては「ビジョン2020」という政策において「2020年までに先進国入りする」という目標を掲げている点です。
先進国入りの具体的目標として国民1人当たりの年間所得(GNI)1.5万ドルを目指しています。
しかし、2019年7月1日にマハティール首相は「先進国入りにはあと5年かかる」とし、その目標を2025年までに延期しています。
今後の5年間に要注目ですね。
そのようなマレーシアの名目GDPですが2018年時点で3,500憶ドルとなっています。
これは世界で37番目です。
(ちなみに日本は5兆ドルで世界第3位です。)
また1人あたりの名目GDPは1.1万ドルで第66位となっています。
「先進国入りを目標にしている割に低いのでは?」
と思われるかもしれません。
しかし、他の東南アジア諸国と比べてみるとマレーシアの1人当たりGDPの高さが良く分かります。
66位 マレーシア
84位 タイ
118位 インドネシア
130位 フィリピン
134位 ベトナム
続いてEWMに組み入れられている上位5銘柄を紹介します。
マレーシアの個別株はSBI証券や楽天証券で購入可能なため、一部の界隈では人気だったりもします。
※[]内は業種
- パブリック・バンク(PUBM)[金融]
- マラヤン・バンキング(MBBM)[金融]
- トップ・グローブ・コーポレーション(TOPGLOV)[ヘルスケア]
- CIMB・グループ・ホールディングス(CIMB)[金融]
- テナガ・ナショナル(TENA)[電力]
この5銘柄で全体の約40%を構成しています。
また上位5銘柄中、3銘柄は金融セクターとなっています。
3番目のマラヤン・バンキングは配当利回りが6%もあり、高配当銘柄として人気があります。
EWMの配当金支払いはこれまで6月と12月の年2回でしたが、2020年は6月の1回だけでした。
2020年の配当実績は年間で約0.54ドルでした。
1ドル110円とすると1株あたり60円の配当金です。
現在の株価が27.92ドルですので、1ドル110円とすると約3,000円です。
ですから配当利回りとしては2%ぐらいということになります。
以前は3.5%ぐらいの配当利回りでしたが、コロナの影響により低下してしまっています。
今後、以前のように3%台まで利回りを回復してくるのか要注目です。
2020年 0.544ドル
2019年 0.829ドル
2018年 1.142ドル
2017年 1.841ドル
2016年 1.677ドル
2015年 2.023ドル
配当金の推移を見てみると減配傾向が続いているのが気になります。
最後にチャートで価格の推移を確認しましょう。
チャートは次の2期間を用意しました。
- コロナショック直前から現在まで(2020.1~2021.4)
- リーマンショック前から現在まで(2007.1~2021.4)
コロナショック直前の株価は29ドルの手前ぐらいでしたが、そこから20ドルぐらいまで一気に値を下げました。
下落率にすると約30%です。
その後は徐々に株価を回復していき、2020年の12月には29ドルを超えるところまでいき年初来高値を更新しています。
2021年に入ってからは27ドルから28ドルを行ったり来たりといった様子となっています。
リーマンショックの少し前の株価は50ドルを超えていましたが、リーマンショックの影響で2009年頃には28ドルまで株価が下がっています。
直前高値のちょうど半値ぐらいです。
リーマンショック後は右肩上がりで推移し2013年から2014年にかけて65ドルまで上昇しています。
そこから急激に下落し2016年以降は30~35ドルで推移しています。
下落の要因の一つはマレーシアの通貨であるリンギットがドルに対して安くなっているためです。
下記は米ドル/リンギットの為替レートの推移です。
・上にいけばリンギット安
・下に行けばリンギット高
です。
米国が利上げに踏み切った2015年頃からリンギット安状態が続いています。
2016年12月にはアジア通貨危機以降の最安値を更新しています。
・マレーシアは2025年に先進国入りすることを目指している
・株価はリーマンショック後の最安値並みの水準(2021年4月現在)
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